『人間の赤ちゃんには人間のおっぱい』というのは有名な桶谷式母乳育児で言われる格言ですが、これは確かに哺乳動物の根源的な特徴だと思います。
⇒ 桶谷式 母乳で育てる本
同じ哺乳類でも、ヒト、ウシ、ライオン、ゾウ、アザラシなど違う種類の動物の母乳の成分は、水分、タンパク質、脂肪などなど、成分の量が違っているようです。
ライオンにはライオンのお乳、ヒトにはヒトのお乳が最適なわけですね。
ヒトの赤ちゃんには、当然人間の、それもその子のお母さんの母乳が最適な栄養源になっています。
未熟児を産んだお母さんの母乳からは、小さな赤ちゃんが早く健康になれるような成分の母乳が分泌されますし、お母さん病気(感染症)にかかった場合には、赤ちゃんを感染症から守るかのように、母乳中に抗体(病原菌と戦うタンパク質)を分泌します。
その逆で、赤ちゃんが病気になったときにも母乳が大切な役割を果たしてくれます。
頻繁にお母さんから母乳を飲むことで、お母さんに病原体が移り、お母さんはそれに応じた抗体を作り出します。その抗体を母乳を通じて赤ちゃんが獲得するわけです。
このように自分では成分を変えていることを気づかなくとも、自然と成分が日々変化しているのが母乳の特徴だといえます。その時々の赤ちゃんだけに世の中でもっともぴったりのもの、それが母乳なのですね。
母乳は赤ちゃんにとっての最高の食べもので、病気から守ってくれていることがわかりますが、それ以外にも様々なリスクからの予防にも役立っています。
乳幼児突然死症候群が少ない(人工栄養児は母乳栄養児の約4倍)、肥満になりにくい、あごや歯の発達が良い、成人になってからの心疾患やがんが少ない、また情緒面の安定などもいわれています。
赤ちゃんにとってもメリットのほか、お母さんにとってのメリットもたくさんあります。
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