コラム【小さな赤ちゃん応援センター】
(4)誕生2日前のこと (3)【未熟児】という言葉は曖昧ですよね (2)体重増加曲線(低出生体重児の成長) (1)未熟児の赤ちゃんは増えている
誕生2日前のこと2009-10-08 (Thu)
もう、振り返れば3ヶ月近くも前のことになっているのですね。
大ちゃん尾誕生の頃のことを、記憶に残るうちに書き留めておこうと思います。
大ちゃんママは、妊娠14週あたりから、血圧が高く、尿にタンパクが混じり始めていました。
蛋白も、+ から ++ へ +++へ・・・
週数を重ねるごとに増えていきます。血圧も高く、いわゆる妊娠高血圧の症状でした。
近くのクリニックから大学病院での検診に早い段階で切り替わっていました。

7月14日(火)
大ちゃんママ(当時はもちろんまだ名前は決まっていませんでしたが・・・)の定期検診の日。
血圧が下がらない、蛋白が出ていることから、近々入院するかもしれない、もしかすると帝王切開早い段階で赤ちゃんを取り出すかも知れないということで、2人で向かったこの日の検診です。
2時ちょうどに病院に到着し、3時から検診・・・
血圧は180の110程度
蛋白は3プラスです。
超音波は実習生の先生が見ていたのですが、途中から先生と交代。
胎盤から赤ちゃんに行く血流が少ない。
そして赤ちゃんが週数の割りに小さい、ということを言われました。
大きさを測って、大体の体重がわかるのですが、520gくらい。
赤ちゃんの脳内の血流が多い。
これは脳に負担がかかるので、よくない状態のようです。
赤ちゃんのストレス、ママの身体のことを考え、翌日からの入院、となりました。
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【未熟児】という言葉は曖昧ですよね2009-10-02 (Fri)
未熟児、呼ばれる小さな赤ちゃん達。
しかし、医学的には低体重出生児、など出生体重によって分類されます。
大まかにわければ、
 2500g未満で産まれた赤ちゃんが「低出生体重児」
 1500g未満で産まれた赤ちゃんが「極低出生体重児」
 1000g未満で産まれた赤ちゃんが「超低出生体重児」
ですが、以下の分類表が、わかりやすいかな、と思います。
http://akachan.chu.jp/kiji_bunrui.html
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体重増加曲線(低出生体重児の成長)2009-10-02 (Fri)
記事の画像
NICUに入院をしている赤ちゃんを見ていると、赤ちゃんが生まれてくれてうれしいという気持ちと、無事に大きくなってくれるかなという不安が入り混じると思います。
成長の大きな指標である、体重は特に気になりますよね。
体重増加が毎日気になり、4g増えた、とか今日は15g増えた、と看護師さんから体重を教えてもらうのも楽しみです。
看護師さん達が持っている、未熟児の標準的な体重の増え方を示したグラフと見比べることもあるかと思います。
この体重増加曲線は、 出生体重が750gまでしか載っていないのですが、うちの息子は604gだったので、表に載らないほど小さいのか、、、と若干ショックもありましたが、今では750gのラインを超えるくらいのペースで大きくなってくれています。
出生後数日間は、水分の蒸発や、排泄などで、生まれたときの体重よりも減ります。うちの大ちゃんの場合も、480g台まで体重が軽くなりました。こんなに減って大丈夫?! と心配になりましたが、1週間ほどたつと、徐々に体重が増えてきました。
おっぱいを飲んだり、点滴からの栄養で、少しずつ元の体重を目指します。出生体重に戻る、が第一関門です。
1000gを切って産まれた赤ちゃんだと、1ヶ月くらいかかる場合も多いようです(もちろん赤ちゃんそれぞれのペース♪)が、ゆっくりと見守ってあげましょう。
このグラフは結構参考にされているようですが、あんまり過剰に信用するのもよくないかな、と思います。
それぞれの赤ちゃんの体調や、ペース、早く大きくなれば良いというわけでもない(消化が上手に出来ること、おしっこ・ウンチが上手に出来ること、むくみなどがないことが大切なようです)ので、あくまでも、参考程度、でしょう。
でも、一般的にはどうなんだろうと気になるのが、親心、ですよね・・・。
しかし、冷静にこの表を見ると、1948年に作られたものだとわかります(アメリカにて)。
国も、時代も、医療技術も今とは違う中で作られたものを、信用しすぎるのは、ちょっぴり不安です。
やっぱり、参考程度、なのでしょう。
日本の最新のデータでこれを作って欲しいですね。
    ↓Dayのスケールがもう少し長い表(出生体重が1000g~2500g)

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未熟児の赤ちゃんは増えている2009-10-02 (Fri)
記事の画像
出生体重が2500g以下の「低出生体重児」は
増加傾向だそうだ。
厚生労働省発表の人口動態統計によると、1990年の全出生数に対する低出生体重児は6.3%だったが、2004年には9.4%に上昇している。
2009年4月には、新聞報道で、女性の痩せ願望が原因だ、という記事がでた。
それだけが原因ではないだろうし、一生懸命赤ちゃんを産むお母さんにだけ原因を押し付けるのは、乱暴だと思う。
当然、痩せすぎや過剰なダイエットは妊娠・出産にとって良くないかもしれないけれど、その原因は社会全体の風潮であったりするわけではないか。
それに、低体重や早産には原因がはっきりとわからないこともまだまだある、はず。
規則正しい生活リズムに食生活、過剰なダイエットは美しくない・・・そういうことを小さな頃から教えてもらえるような社会になれば、少しは変わるのかも知れない。
教育、という分野から、踏み込まなければ、根本的には解決しない問題だろう。
低体重で産まれれば、いろんなリスクが高まるし、NICUの設備の整った病院の数が少ないので、たらいまわしが増えるという危険もはらんでいる。当然、命にかかわる、というのが問題だ。
低出生体重児が増加しているのは現実なのだから、
具体的な対処策(NICUを増やす、産科医師を増やす、など) と、
妊娠出産に対する子どもの頃からの正しい知識を得ることの出来る教育環境、社会意識
を望みたい。

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