まさか自分の子どもがNICUに入ることになるなんて、妊娠初期には思ってもみませんでした。名前くらいは聞いたことがある。保育器の中に入っている赤ちゃんも、テレビで見たことがあるような気がする程度でした。
漫画、「ブラックジャックによろしく」でもNICUが登場していたのは読んだけれど、遠い世界か漫画の世界か、という感じでした。
写真01
けれども自分の子どもが超低出生体重児(超未熟児)で産まれ、毎日のようにNICUに通う中で、NICUや周産期母子医療センターの重要性や必要性を初めて実感しました。
写真は、生後すぐの保育器の様子。
写真02
ケースが濡れているのがわかるでしょうか。
生まれたての小さな赤ちゃんは乾燥が苦手なのです。
湿度100%、保育器の中の温度は35度程度と、お母さんのお腹の中に近い状態で数日間を過ごします。
びしょびしょのケースに、サランラップのようなもので体を覆われ、体中が管だらけの赤ちゃんですが、時々目を開いたり、体を動かしたり、とっても力強い生命です。
緊急の帝王切開手術後、次の日かその次の日に赤ちゃんとの面会が出来ると思います。
小さな赤ちゃんに戸惑うかもしれません。
泣いてしまうお母さんも多いと思います。
写真03
でも、誰も悪くないのです。
赤ちゃんもお母さんも、とっても頑張ってくれたから、今があると思います。一生懸命手足を動かす赤ちゃんを、うんと誉めてあげてください。
たくさん、触ってあげてください。
触ってもらえるのが、とてもうれしいようです。
最初、少し怖いかもしれません。
でも、大丈夫。赤ちゃんは待っていますよ。
写真04
お父さんも、出来るだけ赤ちゃんに会いに行って、そして触ってあげてください。
写真は、とてもきれいに安定しているときのモニターの写真です。
写真05
写真06
上から心拍数が156回/分
心臓から遠い部分の血液の酸素飽和度100%
呼吸数58回/分
となっていますが、超未熟児の赤ちゃんはいつもこうではありません。
心拍数が半減したり、酸素飽和度が60%を切ることもあります。アラームが鳴り響き、それが面会時間に起これば、本当に気が気ではありません。
写真07
もちろんすぐに処置をしてくれ、少しすれば落ち着くでしょう。アラームにもさまざまな種類と、数値によって、鳴り方が違います。
最初は全部のアラーム音にびっくりしてしまいますが、すぐに、これは大丈夫、とか、これが鳴り出したから看護師さんに声をかけよう、とか、わかるようになります。
最初の一ヶ月くらいは、呼吸を休んでしまって、いろんな心配が常にありましたが、徐々に安定してきました。
ゆっくり、ゆっくり、です。
右の写真、手前の3台は、点滴用の注入機です。
大人の場合は、自然滴下ですが、小さな体には、それだと急激すぎますし、微妙な量の調整が出来ません。
注射器のような容器に、点滴薬をいれて、機会でゆっくりと押し出すように、注入します。
新生児黄疸や光線療法の記事、母乳育児に関する記事、沐浴、超未熟児だった大ちゃんの成長の記録(カレンダー形式)などはPC版からご覧にください。
HOME(携帯版)へ戻る
604gのタカラモノ(ブログ)
PC版は
こちらからどうぞ
Copyright
(C) 小さな赤ちゃん応援センター
All Rights Reserved.