診断名 (薬も含む)



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未熟児貧血
説明文
早産の赤ちゃんは貧血になりやすく、貧血になると未熟児貧血と呼ばれます。
未熟児貧血には、生後1〜2ヶ月に起きる早期貧血と、5〜6ヶ月のときに起きる未熟児晩期貧血とにわかれます。
 
 早期貧血は赤血球をつくるエリスロポエチンという物質の働きが早産の赤ちゃんでは良くないことが原因とされます。特に1500g未満の赤ちゃんで強く、週二回ほど赤ちゃんに注射して補う治療が行われます。この治療を通じて、副作用の危険のある輸血をできるだけ少なくしようという努力がなされています。

 一方、晩期貧血は鉄分の不足によって起きます。
 鉄分は赤血球の大事な成分ですが、新生時期の赤ちゃんでは予定日が近い頃になるとお母さんから胎盤を通じて鉄分をもらい蓄えています(貯蔵鉄)。
 早産だとその貯蔵鉄が足りないために鉄欠乏性貧血になってしまいます。
 
 治療は鉄剤を服用することですが、数ヶ月服用することが必要です。

補足など
 この鉄分のことで誤解されているのは、母乳だと鉄分が足りなくなるといわれていることですが、これは間違いで、鉄分の吸収率は母乳が49%、牛乳が10%、人工乳が4%で母乳からの鉄分の吸収が一番なのです。

 なので、母乳をミルクに変えることは何の利点もありませんし、せっかくの母乳育児を何の理由もなく中止することになります。
 ちなみにお母さんがたくさん鉄分をとっても母乳中の鉄分は増えないようです

更新日時 2009/12/08/21:59:05  No.17
記入者 大ちゃんパパ

慢性肺疾患(CLD)
説明文
呼吸窮迫症候群のような生後すぐの急性期の呼吸困難を乗り越えても、なかなか肺の機能が回復せず、長期間にわたって人工呼吸が行われ、酸素吸入を続けたり、呼吸を補助しなければならない状態を、慢性肺疾患と呼びます

更新日時 2009/12/08/21:41:36  No.16
記入者 大ちゃんパパ

呼吸窮迫症候群(RDS)
説明文
肺の表面には、サーファクタントという表面を活性化してくれる物質があります。これがあることで、縮み過ぎないように保たれ安定した呼吸ができるようになっています。このサーファクタントは、在胎32週ごろから肺の中に分泌されます。

それ以前に出生すると、サーファクタントが不足するために肺が広げられず呼吸困難になってしまします。ですので、この呼吸窮迫症候群は主に32週未満で出生した早産児にみられる病気であり、未熟児の代表的な肺の病気です。
 
現在ではこの肺サーファクタントの科学的な分析がすすみ人工サーファクタントができています。
呼吸窮迫症候群に診断された赤ちゃんは生後まもなく、気管内部まで挿菅されそこから空気を肺に送ります。そのチューブを通じて、先ほどのサーファクタントを入れることで肺をスムーズに広げることができるようになりました。
 
 人工サーファクタントによって、急性期は乗り切ることができますが、肺が未熟なためにその後もしばらく人工呼吸が続けられることも多いようです。

補足など
我が家の大ちゃんも、この呼吸窮迫症候群でした。
在胎25週だったので、今調べてみれば、症状としては当然のことなのですが、肺の手前まで管が通され、成長段階に応じて、管を入れ替えるのはかわいそうに思えました。

でも、この人工サーファクタントのおかげで、呼吸ができ、命が助かったのですから、本当に嬉しい限りです。

更新日時 2009/12/08/21:37:44  No.15
記入者 大ちゃんパパ

妊娠高血圧症候群
説明文
妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん、英Pregnancy-induced hypertension)とは、主として妊娠後期に見られる高血圧と蛋白尿を主とする一連の疾患群の総称である。

旧来より妊娠中毒症として知られている。

旧来より「妊娠中毒症」と呼ばれてきたが、2005年に日本産科婦人科学会により「妊娠高血圧症候群」 と名称の変更がなされた。

改名の大きな理由としては、病態が明らかにされてきたことがあり、「中毒症」という「原因毒」が存在するわけではないということが大きいとされている。


更新日時 2009/09/22/12:31:31  No.14
記入者 大ちゃんパパ

未熟児網膜症
説明文
【原因】

網膜には隅々まで血管が通っていますが、この血管は胎生4ヶ月頃から伸び始め、生まれてくる直前には完成します。

早産で生まれて、未熟児の赤ちゃんは、その発達の途中で生まれてしまい、様々なトラブルが起こります。

高濃度の酸素投与も要因の一つと考えられているが、これだけが原因ではありません。
高濃度の酸素はこれから伸びていこうとする網膜の血管を収縮させます。

これがある程度以上続くと血管の先端部が閉塞していしまいます。
子宮の中から体外に出るだけで、赤ちゃんがさらされる酸素濃度は2〜3倍になります。

これだけでもまだ発達途中だった網膜の血管は収縮します。
未熟児の多くは保育器の中で高濃度の酸素が投与されるのでさらに血管が収縮し、閉塞を起こしてしまいます。

保育器の中にいる間は高濃度の酸素のために、血管が閉塞しても、酸素は十分に行き渡り、血管が出来ていない部分の網膜も酸素が足りている状態になります。

しかし、酸素の投与がなくなると血管のない部分の網膜は酸欠状態になってしまいます。酸素不足を解消するために、血管を伸ばして酸素を供給しなければならないのですが、延びるべき血管が閉塞してしまっている為に、その周囲から新生血管という、未熟で異常な血管が周囲に向かって伸びてゆきます。



【症状】

血管の発育が悪いうちに生まれた早産の赤ちゃんは、呼吸窮迫症候群、酸素投与、交換輸血などの条件が加わると、血管は網膜上に伸びるのをやめ、硝子体の方へ延びていくので、それに網膜が引っ張られて網膜が剥がれてきます。

早いうちに発見し、治療をすれば、失明などの障害をほとんど残さずにすみます。
しかし、血管の発達が非常に悪い場合には、早い時期に網膜がはがれて、治療をしても失明してしまう場合があります。

網膜の中で起こる変化なので、外からは全く分かりません。
出生体重が1000g未満で生存した児の4%では、血管成長の異常が進んで網膜剥離を起こし、出生後2〜12ヶ月以内に失明する事が多く見られます。

未熟児網膜症が治癒した小児には、高頻度で近視、斜視、弱視が起ります。
どの程度視力障害が出るのかは、瘢痕の程度によると考えられています。



補足など

【治療】

生後2〜3週間ぐらいから定期的に眼底検査を行い、網膜症を発症しているかどうかや、進行の程度を検査します。

軽症の場合には、経過を見ていくだけで、自然に治っていく事がほとんどです。血管の異常が進んで、網膜がはがれてきた場合には、光凝固や冷凍凝固といった治療をします。

これは、血管がまだ伸びていない部分の網膜を、レーザー(光)や液化ガス(冷凍)などで、人工的に凝固させた状態にして、異常な血管の発達を促す物質の放出を抑えることにより、網膜症の進行を防ぎます。

ただ、いろいろな方法で治療をしても、網膜にひどくダメージがある場合は、視力障害を残す事があります。

又、未熟児網膜症の場合、数年後に網膜がはがれてきたりするために、経過を見ていく必要があります。視力の低下に対しては、メガネによる矯正が必要となります。

更新日時 2009/09/22/12:25:30  No.13
記入者 大ちゃんパパ

新生児黄疸
説明文
【原因】

赤ちゃんが生まれてから、自分の体内にある余分な赤血球を壊すことにより、ビリルビンが産生されす。

そのビリルビンは肝臓により抱合型ビリルビンにして胆汁に排泄します。

生後しばらくは肝臓の働きが未熟なためビリルビンが十分に排泄されず皮膚や白めなどの粘膜に沈着して黄色く見えることを黄疸といいますが、ほとんどの赤ちゃんは1〜2週間以内に消えていきます。

これは生理的黄疸といい、心配のないものです。
黄疸が非常に強い場合、脳にビリルビンが沈着し、核黄疸となり脳障害を起こす可能性があるので核黄疸を予防する治療が必要となります。

母乳性黄疸かどうかを確認するために2,3日母乳を止めて様子をみることもあります。

ママと赤ちゃんの血液型が違う場合も新生児溶血性貧血といって出生直後から強い黄疸をおこすこともあります。

特にママがRh(−)、赤ちゃんがRh(+)の場合、症状が強く出ます。

ABO型不適合ではママがO型で赤ちゃんがAあるいはB型のときに症状が出やすいですがRh型不適合ほど強くありません。

その他の原因としては頭血腫、新生児メレナ、など出血があった時や肝臓の働きに問題があるときにも黄疸が出ます。



【治療】

ビリルビン値を下げるために光線治療を行います。
約24h、赤ちゃんの全身に保育器の中でグリーンライトをあてます。

ビリルビンは光をに当てると水に溶け、尿から排泄されます。
光線療法では間に合わない時に交換輸血を行うこともあります。

これは赤ちゃんの中のビリルビンを取り除くために血液を入れ換える方法です。



更新日時 2009/09/22/12:22:52  No.12
記入者 大ちゃんパパ

未熟児くる病
説明文
【原因】

妊娠の後期に、おなかの中の赤ちゃんは、お母さんからカルシウムやリンを貰いますが、それ以前に生まれた早産児はカルシウムやリン、ビタミンDが不足する事があり、そのため、くる病をおこす恐れあります。

また、出生後のカルシウム、リンの摂取量不足によることもあります。

超早産児、超低出生体重児の多くは生後の呼吸障害や腸管機能未熟性の為、経腸栄養が遅れがちです。

母乳に含まれるカルシウムやリンは吸収効率が良いとされていますが、絶対量は不足しており、母乳単独の場合、特にリンの欠乏は著しく、低リン性のくる病となる事があります。



【症状】

カルシウム、リン、ビタミンDの不足のために、骨の発育が悪くなったり、弱くなったりします。

症候性カルシウム血症では易刺激性、けいれんなどの症状が生後36時間頃までに出現します。



【治療】

血液検査やレントゲン検査をします。
カルシウムやリン、ビタミンDを補充します(薬物療法)。

また、カルシウム強化のミルク(未熟児用ミルク)を飲んだりします。

未熟児用ミルクは、これまでの栄養法と比べて発育はよくなり、くる病の発生率も減少させる事ができるようになっています。

一般の調乳粉乳とは違い、投与量、濃度、開始、終了時期は病院において医師の指示の下に使用します。

また、過剰投与にならないように、全身の管理、血液生化学検査でのチェック、発育曲線などを用いて急激な体重増加が起こらないか管理する必要があります。

更新日時 2009/09/22/12:21:38  No.11
記入者 大ちゃんパパ

無呼吸発作
説明文
【原因】

早産の赤ちゃんは呼吸機能が未熟なため、時々呼吸を休んで、無呼吸発作をおこす事があります。

きわめて小さい早産児では、筋肉の緊張度が低かったり、首が前に曲がったりするなど、咽頭が一時的に塞がっていて、その結果無呼吸が生じる事があります。

これは「閉塞性無呼吸」といいます。

この他、呼吸器、心臓、脳神経の病気、感染症、などの様々な病気により、無呼吸発作をおこす事があります。



【症状】

格別、基礎疾患のない未熟児、早産児(在胎34週以前)、あるいは低体重出生児にみられます。
極端な早産では頻度と重症度が増します。

20秒以上呼吸をしない、脈が遅くなる(一分間の心拍が100未満)、顔や皮膚の色が悪くなる(チアノーゼ)、などの症状が出ます。
チアノーゼは伴わない時もあります。


次第に治っていくことと、二次性疾患(何らかの疾患があってから無呼吸発作が出てくる、神経疾患、循環器疾患、その他色々)がなければ予後はよく、次第に成長とともに普通呼吸となります。

乳幼児突然死症候群(SIDS)とは関係ないといわれています。無呼吸発作をたびたびおこすと脳に十分な酸素が行かないために、脳障害をおこす事があります。

しかし、二次性のものでなければ、発達障害や脳障害はほとんど起こらないとされています。

無呼吸は血液の感染症(敗血症)、血糖の低下(低血糖)、体温の低下(低体温)などの病気の兆候である場合もあります。

新生児の発作が、突然、或いは予想外に増えた場合は、これらの病気がないか調べます。



【治療】

無呼吸はその原因に応じて治療します。
咽頭の閉塞が原因の場合は、新生児を仰向けの姿勢、或いは頭が中心線にくる姿勢で横向けで寝かせると発作の回数が減ります。

呼吸中枢を刺激する薬(カフェイン、アミノフィリンなど)を投与します。在胎週数が32週未満で無呼吸発作をたびたびおこす場合には、人工呼吸器を使用する場合があります。

この場合、出産予定日に近づくと、呼吸がしっかりしてくるので、人工呼吸器をはずせるようになリます。

更新日時 2009/09/22/12:20:05  No.10
記入者 大ちゃんパパ

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